首こりでお悩みの方へ

 とてもつらい、しんどい、どうにかしたいけど、病院に行くほどではなく、つい我慢してしまう症状の代表格が肩こりと首こりではないでしょうか?

 

 鍼灸院に行ってみようかと思いついていただける代表格でもあります。

 

  ならまち月燈では、初診のときに詳しく問診をいたしますが、おみえになる患者さんの実に9割が肩こりを自覚されています。一番の悩みが別の部位の症状、生理痛や、足のむくみであっても、もれなく肩こりはついてくる様相です。

 

 なかには、小学生の頃から自覚があった・・とか、肩が凝っていない状態がわからないと仰る方までいらっしゃって実に永年、けなげに耐えていらっしゃいます。そして、もうそれが、凝り性というご自分の体質なのだと諦めてしまっている方もまた多いのです。

 

 肩こりと同じくらい訴えが多いのが首こりです。

 

 肩と表現される場所の認識が、患者さんによって違うことも多いのですが、肩と首が連動して動かしにくかったり、気分が悪くなるほどの凝りに、日常生活を送ることさえ困難な方も多いです。

 

 肩こりということばは、明治の文豪夏目漱石が初めてつかったとか、いや、江戸時代にも使用例があるとかの論争はありますが、現代に生きる私たちが生まれた頃には、すでに定着した言葉であり症状であったでしょう。

 

 しかし、首こりはPC、スマホの普及とともに認識されるようになった症状のように思います。

 

 ストレートネックという言葉も一般的によく使われるようになりましたが、PCでの作業やスマホを長時間見ることが多い現代人は、重たい頭を本来の正しい位置より前にすべらせ、頚椎の自然な前弯を失って、真っ直ぐな首(ストレートネック)になってしまう方が多いです。頚椎の自然な彎曲がなく、5kgのボーリングボールほどもある頭をダイレクトに女性の細い首で支えることはとても困難なことです。

 

 

  首の周りの筋肉は、本当に細い小さい筋肉の微細な働きの連携でできていて、また、当然のことながら、首から下の情報を脳に伝えるには、全て首の神経を通過して伝えられるわけですから、首の不調は即、全身の不調に結びつきます。

 

 とくに首の筋肉の中でも、当院が重要視しているのは胸鎖乳突筋です。胸鎖乳突筋が緊張している方は本当に多いです。

  ストレートネックと胸鎖乳突筋の緊張はとても関係が深く、頭痛、不眠にも繋がり、また浅い呼吸になりますので、色々な自律神経失調症状にも繋がります。

 

 胸鎖乳突筋をゆるめるには、ごりごり揉むことは避けたいところです。

 

 特に女性は、ピアノ線のように細く張っている方が多いので、まず、土台の足から緩めます。

 足???と思うなかれ、土台の足が緊張しているのに、首だけをゆるめるのは至難の業です。

 

 私は、足、膝、骨盤と下からゆるめてから、首に直接指圧します。

 

 イメージでいうともつれた糸をほどくのに、ふわっ、ふわっとほぐしていく感じです。

 

 もちろん、ダイレクトにここ!という一点を押圧することもあります。「あ~、そこそこ!!!」と患者さんが押してほしいただ一点を、一発で探り当てるのはプロとしての醍醐味でもあります。

 

 でも、基本は、丁寧に丁寧にからだがゆるむ方向に耳を傾けながら、大事に大事に力がぬける部位を探して行く感じです。鍼もお灸も指圧もマッサージもすべて併用しながらゆるめます。

 

 そして、一生懸命に張りつめて緊張している首と肩の休ませ方を覚えて帰っていただきます。

  

 肩こりも首こりも諦めないで下さい。力の抜き方、リセットの仕方をからだが覚えると、その症状はきっと楽になります。

 

 我慢しないで、ぜひ一度お診せいただき、肩も首も全くこっていない、楽な状態をご一緒に思い出しましょう。