ならまち月燈は近鉄奈良駅から徒歩7分、ひがしむき商店街を抜け、もちいどのセンター街の半ばを東に折れた路地にあるのですが、古い町家を集合店舗に改築した素敵な空間にあります。
私が天から降ってきたようなこの物件と初めて出会ったのは、去年の11月でしたが、その時は同じ2階でネイルサロンの「atelier kotori」さん、1階でイタリアンの「NAKAMURAYA」さんが営業されていたのみでした。
一階のもう一店舗は工事中で、飲食店だということは察しがつくものの、まだどんなお店が入られるのかはわかりませんでした。
でも契約して、何度か通ううちに工事の方から、「中華料理店」と聞き出すことができました。その時の感想は「う~ん・・・」 エセ京都人なもので、中華料理というと王将とか、天下一品とかしか浮かばないんです(笑)
でもそのうち、もちいどの商店街の中華粥のチャレンジショップさんが移転オープンされるんだとわかりました。その時の安堵といったら!
中華粥といえば、薬膳、食養生、食薬同源。色々な言葉が頭の中を飛び交いました。しかもお名前が「穀雨」という24節気にちなむお名前で、なんてセンスがいいんだろう・・・って感心しました。
鍼灸院にいらっしゃる患者さんは、当たり前ですが、ものすごく元気な人はいません。そんな患者さんが、治療の前後に、滋養に富む中華粥でじわ~っと身体の中から温まり、元気になっていってくれたらいいなぁって思いました。
オープンまでモタモタ、オープンしてもモタモタの当院と違って、穀雨さんはあっという間の人気店です(失礼、移転前からの人気店です(^^;
お客様でいっぱいの時間の合間をぬって、私も頂きましたが、何度いただいてもほっと安心する優しいお味です。この日は、茶粥が本日のお粥でしたが、たいてい、季節によってお粥の種類は変わり、茶粥は茶粥で別メニューとして常時あります。そんなところも奈良らしいなぁ・・と感心します。
お粥でお腹一杯になるの?って案じることなかれ、豚の角煮はボリュームがあるし(でも全く脂を感じない)、お粥もお替りできます。地味なんだけど、滋味に富んでいるんです。写真に入ってませんが、デザートもついてます。
夜は夜で、またしっかりとしたメニューがあって、本格的な中華が楽しめます。北京?四川?広東?う~ん、特に謳っていらっしゃらないのでわかりませんが、日本人なら誰でも好きなお味だと思います。
ああ、本当にならまちで開院してよかった・・・と、中華粥を食べては思うことでした。是非、ならまち月燈にいらして下さる患者さんにもこの幸せを味わってほしいです。