木、土曜日に津田先生をお迎えしたのに続き、日曜日、月曜日にも新しい先生にお越し頂けることになりました。
佐藤麻子先生です。
佐藤先生は、尾垣先生と私が卒業した京都仏眼鍼灸理療専門学校の後輩で、私たちが勤務していた整形外科付属の東洋医学センターの後輩でもあります。
はり師、きゅう師、按摩マッサージ指圧師の資格をお持ちです。
私が、治療を受けた印象では、とても丁寧なカウンセリングをなさる先生です。
プロフィールにあるとおり、ご自身が不調を抱えて、永年悩んできてこられたことが、東洋医学という場で大きく実を結ぼうとしているといいましょうか。
鍼灸を学ぼうとする人には、大きく三つのタイプがあり、一つは鍼灸師が身内にいて、幼いころから鍼灸が身近にあり、自然に志すタイプです。
二つめは、なにか医療系の資格を取りたいと思い、西洋医学より東洋医学に魅力を感じて志すタイプ。
そして、三つめは自分自身が身体の不調に悩み、苦しみ、西洋医学や民間療法、代替療法、様々に試したなかで、東洋医学に光明を見出したタイプ。
佐藤先生は、三つめのタイプだと思います。
そしてこれは私見ですが、三つめのタイプの先生は勉強熱心だし、患者さんへの共感性がとても高いです。
こころとからだは、いろいろな層から成っていて、表面に現れている症状だけを追っていても、それは対症療法にしかなりません。
たとえば頭痛でお悩みの時に、頭痛に効くツボを鍼灸師が知っていて、そこに鍼をすれば魔法のように頭痛が治るなら簡単ですが、実際は、人それぞれに頭痛の原因は違いますし、同じ人でも天気によって、季節によって、とりまく環境によっても変わっていきます。
そういうことは、その患者さんご自身への興味、共感からしか聴きとれません。
もちろん、患者さんご自身の言葉にも耳を傾けますが、おからだを読み取ること、どこが冷えて、どこが滞っているか、流れが悪くなっているところはどこなのか…を感じとることができなければ治療はできないのです。
佐藤先生は、その流れをみることにとても長けている先生です。
謙虚な先生なので、得意疾患というような表現はされませんが、自律神経の乱れに起因するような不調、動悸や息切れ、耳鳴りやめまいというような症状でお悩みの方には、心強い存在になってくださると思います。
東洋医学では"氣”という概念が、治療の根幹にあります。
"氣”を敏感に感じられなければ、鍼灸師としての資質に欠けると私は思いますし、私自身、手から肌から感じたいと常に心をすませています。
佐藤先生は、その"氣”のとてもやわらかで繊細で敏感な方ですから、きっと弱った患者さんの"氣”を優しく補ってくださると思います。
今までならまち月燈は月曜日を定休日とし、日曜日も毎週は開院できていなかったので、佐藤先生をお迎えすることで、毎日、どなたかのお役に立てる場所となったことが嬉しくてなりません。
いつでもお辛い気持ちでいらっしゃる方のお力になりたいと、4人態勢でお待ち申し上げております。